- 米株式相場の行方、イスラエル急襲から1年に、中国株の先行き
- 米大統領候補の動き、10日に米CPI発表へ
週末に話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
試される8兆ドルラリー
米国株が好調を維持できるかどうかを左右する重要な要因として、今週は企業利益が再び脚光を浴びそうだ。S&P500種株価指数は年初から約20%上昇。時価総額は8兆ドル(約1180兆円)余り拡大した。主に金融緩和期待と堅調な利益見通しに支えられてきた。ブルームバーグ・インテリジェンスがまとめたデータによると、S&P500種構成企業の四半期利益は前年同期比4.7%増加の予想。7月12日時点の予測7.9%増から下がっている。トライバリエート・リサーチのアダム・パーカー氏は「今回は決算シーズンが通常よりも重要になる」と指摘した。
急襲1周年を前に
イスラエルはハマスによる急襲から1年を迎える7日を前に、ガザ北部に部隊を再び送り、レバノンでは激しい空爆と限定的な地上作戦を続行。終わりが不透明な多方面作戦を展開している。5日から6日にかけた夜間にはガザで空爆と地上攻撃を実施。ここ数カ月で最大規模とみられる。ハマスが運営するガザの保健省は避難所となっている元学校とモスクを狙った2回の攻撃により、26人が死亡したと発表。イスラエルはレバノンでも、ベイルートでヒズボラの武器貯蔵施設やテロリストのインフラ施設を狙った「標的攻撃」を実施した。
懐疑的な見方
中国株は世界トップの成績を上げているが、世界のファンドマネジャーやストラテジストの多くを納得させるまでには至っていない。インベスコやJPモルガン・アセット・マネジメント、HSBCグローバル・プライベート・バンキング・アンド・ウェルス、野村ホールディングスなどは、最近の反発局面を懐疑的にみており、中国政府が景気刺激策の公約を実行するかどうか見極めようとしている。多くの銘柄がすでに割高な水準に達していることを懸念する声もある。
米大統領候補
トランプ前米大統領は、7月の暗殺未遂事件の現場となったペンシルベニア州バトラーの会場で再び選挙集会を開催。資産家イーロン・マスク氏を「本当に素晴らしい人物」と呼んで壇上に招いた。選挙戦で初めてトランプ氏とステージ上に登場したマスク氏は「これはわれわれの人生で最も重要な選挙だ」と訴えた。ハリス副大統領は今週、テレビやポッドキャストなど一連のメディア出演を予定しており、有権者へのアピールを強める。
10日にCPI
米インフレは7-9月の終わりに鈍化した公算が大きく、労働市場に重点を移しつつある米金融当局には安心材料となりそうだ。10日発表の9月米消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%上昇と、3カ月で最小の伸びと予想されている。前年同月比では2.3%上昇の見込みで、6カ月連続で伸びが鈍化し、2021年初頭以来最も緩やかな上昇となる見通し。コアCPIは前月比0.2%上昇、前年同月比で3.2%上昇と見込まれている。今週は多数の米金融当局高官が講演する予定。
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