マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
一時153円台
円相場は対ドルで1%余り下落し、一時153円台を付けた。7月31日以来の円安・ドル高水準。米国の長期金利が約3カ月ぶりの水準に上昇しており、日米金利差を意識したドル買い・円売りが進んでいる。市場関係者が注目する200日移動平均線を約3カ月ぶりに下回ったことも、円売りを加速させた。ストラテジストは、総選挙での与党過半数割れリスクから円は既に売られているが、今月31日の日銀決定会合を前に円売り圧力は一段と強まる恐れがあるとみている。
今月は現状維持
日本銀行による追加利上げのタイミングについて、なお日銀ウオッチャーの半数超が12月の金融政策決定会合を予想している。ブルームバーグが17-22日にエコノミスト53人を対象に実施した調査によると、日銀が現在0.25%程度の政策金利を引き上げる時期に関して、53%が12月を予想。次いで来年1月が32%となり、両会合で計85%を占めた。今月30、31日の会合では、ほぼ全員が金融政策の現状維持が決まるとみている。
需要の回復反映
テスラが引け後に発表した7-9月(第3四半期)決算では、利益がウォール街の予想を上回った。通期の納車台数が若干増加する見通しも明らかにし、同社製EVに対する需要の回復が浮き彫りになった。調整後1株利益はアナリスト予想平均を上回る72セント。より手頃な価格のモデルの生産を2025年前半に開始する計画をあらためて示し、23年の生産量と比較して来年は50%の伸びが見込まれるとした。時間外取引で株価は上昇。
制裁を回避か
半導体の受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、ある顧客向けに製造したチップが最終的に中国の華為技術(ファーウェイ)に渡っていたことが判明し、同顧客への出荷を停止した。関係者が明らかにした。ファーウェイへの技術流出の防止を目指す米国の制裁措置に違反する可能性がある。TSMCは米政府と台湾当局の双方に通知したという。その顧客がファーウェイに代わって行動していたのか、どこに拠点を置いているのかは分かっていない。
かつての名声
ボーイングのオートバーグCEOは、巨額の債務から深刻な操業遅延に至る数々の試練で同社は岐路に立たされていると率直な見解を示した。「ボーイングがかつての名声を取り戻すには時間がかかる」とし、新たな航空機開発の前に「やらなくてはならないことが山積している」と発言。4つの計画で立て直しを図るとした。7-9月の売上高はアナリスト予想を下回る178億ドルだった。フリーキャッシュフロー(純現金収支)は20億ドルのマイナス。低調な業績はすでに織り込まれていたが、それでも株価は大幅安となった。
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