マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
時間的な余裕
日本銀行の植田和男総裁は金融政策の判断について問われ、時間的な余裕があると回答した。植田総裁はワシントン時間24日、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を終えて加藤勝信財務相との共同記者会見に臨んだ。植田総裁は日本の物価への影響を見極める上で、円安だけでなく米国経済も含めて全体を見る必要があると指摘。政策判断については「時間的余裕はある」と述べた。加藤財務相は足元の為替を含めた金融市場は変動が高いとした上で、「為替市場での過度な変動に注意を払う必要がある」と語った。
経済活動堅調
先週の米新規失業保険申請件数は2週連続で減少。ハリケーン「へリーン」と「ミルトン」が南東部各州に打撃を及ぼす前の水準に戻った。9月の米新築住宅販売は前月比で増加し、ここ1年余りで最も高い水準となった。ただ、住宅販売の増加は長続きしない可能性もある。住宅ローン金利は9月に2年ぶりの水準に低下した後、再び上昇している。米企業活動は10月の大半を通じて堅調なペースで拡大。サービス需要の底堅さが支えとなっている。
いったん収まる
米国債相場では、ここ数日の激しい売りがいったん収まった。ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)のシニア市場ストラテジスト、エリアス・ハダッド氏は「最近の急落を受けたテクニカルな反発だ」と指摘。「堅調な米経済活動が示しているように、ファンダメンタルズの観点からは依然として米国債利回りは上昇方向にある」と述べた。米国債市場では足元、底堅い景気を背景とする利下げ観測の後退に加え、米大統領選でトランプ前大統領が返り咲き、財政拡張政策を実施するとの見方が重しとなっている。
まだ任務完了せず
米クリーブランド連銀のハマック総裁は、ここ数カ月にインフレ抑制で再び進展がみられるものの、米金融当局はまだ任務完了を宣言できる段階にはないとの認識を示した。ハマック氏は「インフレ率は依然として米連邦公開市場委員会(FOMC)の目標である2%を上回っている」とし、物価に継続的な上昇圧力をかけ得る複数の要因を指摘。地政学的なイベントによって、最近下落していたエネルギー価格の「急速な反転」を引き起こし得ると述べた。同氏が経済について公の場で詳しく話すのは8月の総裁就任以来初めて。
インドをAIハブに
米エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、アジア一の富豪ムケシュ・アンバニ氏と手を結んだ。人工知能(AI)向け半導体で世界をリードする同社は、世界最大の人口を抱えるインドでAIインフラを構築し、普及のスピードアップを図る。人口14億人のインドは農業や教育、製造業でAIを採用し生産性を向上させており、AIの最大市場に浮上する可能性が注目されている。フアン氏は「インドはソフトウエアを生産し輸出してきた」と指摘。「将来のインドはAIを輸出するだろう」と話した。
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