• 注目の米ハイテク決算、緩やかな米利下げ観測を裏付け
  • ChatGPTで検索、英予算案の余波続く、アームに売り推奨

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

米ハイテク決算

アマゾン・ドット・コムが発表した7-9月(第3四半期)決算は、売上高が市場予想を上回った。好調な年末商戦を見込んでおり、10-12月についても堅調な営業利益・売上高見通しを示した。インテルが発表した10-12月期の売上高見通しは133億-143億ドルと、中央値が市場予想(136億ドル)を上回った。失った市場シェアを一部回復できるのではないかとの楽観的見方が広がった。アップルの7-9月は大中華圏の売上高とサービス収入がいずれも予想に届かなかった。

米経済底堅く

9月の米個人消費支出(PCE)統計では、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重視するPCEコア価格指数が前月比で4月以来の大幅上昇となった。連邦公開市場委員会(FOMC)は9月に0.5ポイントの利下げを実施したが、今後は緩やかに引き下げるとの観測が裏付けられた。個人消費支出(インフレ調整済み)は前月比0.4%増加。8月は0.2%増だった。先週の米新規失業保険申請件数は減少し、5月以来の低水準となった。ハリケーン「へリーン」と「ミルトン」に見舞われた南東部各州で、災害による影響が和らいだ。

ChatGPTで検索

オープンAIは旗艦プロダクトである対話型人工知能(AI)「ChatGPT」に新たな検索機能を追加した。アルファベット傘下グーグルへの攻勢を一段と強める。オープンAIの「4o(オー)」モデルを利用した新たな検索機能は「ChatGPT Search(サーチ)」と呼ばれ、ウェブ上での検索と同じようにタイムリーな情報検索が可能となる。有料サービス「ChatGPT Plus(プラス)」と「Team(チーム)」の加入者向けに31日からモバイルとウェブで提供される。無料ユーザーは今後数カ月内にアクセスできるようになる。

英国債売り継続

リーブス英財務相が打ち出した大幅な支出拡大計画を受け、エコノミストはイングランド銀行(英中央銀行)のインフレ退治が長引く恐れがあると警戒感を示している。リーブス氏が示した追加借り入れや最低賃金の引き上げなどは、英中銀が目指すインフレ抑制にとっては潜在的な脅威となり得る。ゴールドマン・サックス・グループは今後2カ月の英中銀の連続利下げ見通しを撤回した。英国債は売りが継続。リーブス財務相の予算案はインフレ的だと見なす投資家が多く、英中銀が金融政策を引き締め気味に保つことを市場が織り込んだ。

アームに売り推奨

ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングスの米国預託証券(ADR)が8.5%急落。バーンスタインが投資判断を「マーケットパフォーム」から売り相当となる「アンダーパフォーム」に引き下げたことが嫌気された。目標株価は100ドルと、10月30日終値から35%余りの値下がりを見込んだ水準。アナリスト、サラ・ルッソ氏は「長期的な株式のストーリーはなお極めて魅力的だ」としながらも、年初来の大幅な値上がりを踏まえると「さらなる上値余地を見いだすのは難しい」と述べた。AI以外の収益の弱さも懸念しているという。

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