By Andrea ShalalDaniel Trotta

[ワシントン 5日 ロイター] – トランプ米大統領は5日、トランスジェンダー選手の女子競技参加を禁止する大統領令に署名した。支持者らが競技の公平性を取り戻すと歓迎する一方、性的少数者の権利を侵害すると反発の声も上がっている。

トランプ氏は署名式で「女子スポーツに対する戦争は終わる」とし、「私の政権は男性が女性アスリートをたたきのめすのを傍観しない」と述べた。

トランスジェンダーの女子競技参加禁止、米大統領令 五輪に影響も

大統領令は教育現場での性差別を禁じる法律「タイトル9」に関するトランプ氏の解釈に基づき、トランスジェンダー選手が女子の学校スポーツに参加することを禁止するよう司法省に指示する内容。全米で「即時執行」を求め、参加を認める学校には連邦政府からの資金を打ち切るとしている。

女子競技に参加するため米国への入国を求めるトランスジェンダー選手のビザ(査証)審査厳格化も国土安全保障省に指示する。

また、国際オリンピック委員会(IOC)にも参加禁止に向けた「変更を要求」するよう国務省に指示する。ホワイトハウス当局者は、米国内で開催される五輪で大統領令を執行するため「あらゆる権限と能力」を行使すると述べた。2028年夏季五輪はロサンゼルスで開催される。