By ElidaMoreno

米の運河通航「無料」主張は「虚偽」、容認できず=パナマ大統領

[パナマ市 6日 ロイター] – パナマのムリノ大統領は6日、太平洋と大西洋を結ぶ交通の要所であるパナマ運河について、米政府の船舶が無料で通航できるという米国の主張は「虚偽」と述べた。

米国務省は5日、「パナマ政府は米政府の船舶からパナマ運河の通航料を徴収しないことに合意した」とXに投稿。パナマ運河庁はその後、米側の発表を否定した。 もっと見る

ムリノ大統領は記者団に対し「米大統領の下で米国の外交政策を統括する機関が、虚偽に基づき重要な組織的声明をなぜ出すのか」とし、「容認できない」と語った。

米・パナマ関係を「うそと虚偽に基づいて」管理することを「断固拒否する」とし、米政権の主張を否定するために「断固たる措置」を取るよう、駐米大使に指示したと明らかにした。

またソーシャルメディアを通じて、7日午後にトランプ米大統領と協議する予定だと発表した。

一方、ルビオ米国務長官は6日の記者会見で、米海軍が米パナマ条約で保護義務のある運河を通過するために料金を支払わなければならないのは「ばかげている」との考えを示した。

ムリノ氏と今週会談したばかりのルビオ氏は「パナマのことで混乱しているわけではない」と語り、「われわれは会話をした。力強い第一歩だと感じた。われわれは期待している。彼らは彼らのプロセスに従うだろうが、われわれの期待は変わらない」と述べた。

パナマ訪問後、ルビオ氏はパナマが中国の広域経済圏構想「一帯一路」への参加を更新しない決定を下したことを歓迎し、米国とパナマの関係にとって「大きな前進」だと述べていた。 もっと見る

ムリノ氏は6日、パナマが正式に「一帯一路」構想から離脱する文書を提出したと明らかにしつつ、米国の要請によるものではないと指摘。中国との関係を評価し、パナマにとって何が最善かを検討するために時間を割いていると説明した。