Amara Omeokwe
- 自分はパウエル議長を信頼しており批判するつもりはないと長官
- 米政権は利下げよりも10年債利回り低下に重点置いていると説明
ベッセント米財務長官は6日、自分は米金融当局のトップを批判することを控えると述べた。トランプ政権は連邦準備制度が利下げを行うかどうかという問題よりも米10年債利回り低下につながる政策に重点を置いていると説明した。
トランプ大統領は政権1期目にパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長を頻繁に批判したことから、この発言は注目に値する。当時、トランプ氏は度々利下げを要求し、パウエル議長解任の可能性を模索した経緯がある。
ベッセント氏はブルームバーグとのインタビューで、「私は金融政策について先を見越してコメントするつもりはない」とし、パウエル議長について、「彼は正しいことをすると確信しており、批判はしない」と語った。
![Trump Signs Action To Create Sovereign Wealth Fund In Next Year](https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ippg3GRQlAVk/v3/400x-1.jpg)
また、「10年債は注目すべき重要な価格だ。住宅ローンであり、長期の資本形成でもある」と、ベッセント氏は話した。
連邦公開市場委員会(FOMC)は1月28、29両日に開催した定例会合で主要政策金利を据え置いた。この決定についてトランプ氏は直接批判はしなかった一方、新型コロナウイルス禍後のインフレ高進を阻止できなかったとして当局を痛烈に批判した。
トランプ氏は今週になって、利下げの一時停止は「正しい判断」だったと述べ、一段とソフトなアプローチを打ち出した。
ベッセント氏は6日のインタビューで、最近パウエル議長と会ったと明らかにし、「私はFRBに赴いた。とても素晴らしい朝食会だった。パウエル議長とはあまり面識がなかったので、非常に建設的だった」と語った。
エバコアISIのクリシュナ・グーハ氏はトランプ氏の最近の発言について、ベッセント氏の影響を示している可能性があると指摘。 「これにより少なくとも短期的にはFRBと新政権の間の緊張が緩和する」と顧客向けリポートで分析した。
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原題:Bessent Signals Trump White House Won’t Pressure Fed on Rates(抜粋)