Jarrell Dillard

  • 2月のミシガン大消費者マインド指数(速報値)は67.8に低下
  • 1年先インフレ期待は4.3%-前月から1ポイント上昇-関税を懸念
Shoppers Ahead Of Retail Sales Figures
Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

米消費者のセンチメントは2月初旬、7カ月ぶり低水準に落ち込んだ。関税への懸念から、短期のインフレ期待が急上昇した。

キーポイント
・2月の米ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は67.8
 ・前月の71.1から3.3ポイント低下
 ・ブルームバーグ調査のエコノミスト予想を全て下回った
  ・予想の中央値は71.8
・1年先のインフレ期待は4.3%
 ・前月の3.3%から1ポイント上昇
 ・予想は3.3%
・5-10年先のインフレ期待は3.3%
 ・前月は3.2%
 ・予想は3.2%
US Consumer Sentiment Falls to Seven-Month Low | Short-term inflation expectations surged
上段:消費者マインド指数、下段:1年先のインフレ期待出所:ミシガン大学

  トランプ米大統領による関税賦課の動きを受け、インフレ見通しを巡る不透明感が強まっている。米国の主要貿易相手国に対する関税が全て発動され、物価上昇が引き起こされれば、個人消費は圧迫される可能性が高い。

  調査では、高額商品の購入環境に関する指数が前月から12ポイント低下。また全般的なセンチメントは、支持政党にかかわらず広く低下した。

  ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏は発表文で、「大統領選後に急上昇した共和党支持者のセンチメントは、やや低下したもようだ。一方で民主党の支持者は引き続き、トランプ氏の経済政策がもたらす影響を懸念している」と指摘した。

  共和党支持者の間でセンチメントが低下したのは昨年8月以来。民主党支持者の間では悪化が続いており、2020年以来の低水準となった。センチメントの低下は無党派層でも見られた。

  現況指数は68.7(前月74)に低下し、3カ月ぶり低水準。期待指数は67.3に下げ、2023年11月以来の低水準となった。

原題:US Consumer Sentiment Drops to Seven-Month Low on Price Worries(抜粋)