Joe Deaux、Josh Wingrove
- 関税がUSスチールに新たな活路与えた-トランプ大統領
- 日鉄による投資交渉を手助けするかとの質問に「分からない」と返答
13日の米株式市場でUSスチール株が一時1.9%下落した。トランプ米大統領は、自身が打ち出した関税が同社を救うと発言し、日本製鉄による投資を交渉する案から距離を置いた。
最近発表した鉄鋼・アルミニウム関税について、最高経営責任者(CEO)らはどう考えるかと記者団から問われたトランプ大統領は、「彼らは関税を気に入っている」とコメント。USスチールは「天井知らずだ」と述べ、「だから私はUSスチールが日本や他の誰かと取引を行うことを望まなかった」とし、日鉄への売却案に反対する姿勢を正当化した。
1週間足らず前にトランプ大統領は、日鉄がUSスチールの買収ではなく投資を検討していると発言。その後、トランプ氏は日鉄がUSスチールで過半数株を所有することはできないと述べたことから、日鉄に1株55ドルで売却するという現在の合併契約が事実上破棄されたことを示唆した発言と受け止められ、USスチールの株価は下落していた。
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トランプ氏は13日、「USスチールは今、すべての力を手に入れていると思う。関税がUSスチールに新たな活路を与えた」とコメント。日鉄による投資の交渉をまだ手助けするつもりかどうかを尋ねられた際には「分からない」と答えた。
原題:US Steel Shares Drop After Trump Says No Need to Sell Company(抜粋)