▽米特使 “ロシアの支配地域 世界が露の領土と認めるか焦点”

アメリカ、トランプ政権のウィトコフ特使はウクライナ情勢をめぐり、ロシアの支配地域を世界がロシアの領土として認めるかどうかが焦点だという見解を示しました。今後の停戦に向けた協議で、ウクライナの領土の一体性や安全の保証といった根本的な課題がどのように扱われるのか注目されます。

トランプ政権のウィトコフ特使は元FOXニュースのキャスターとのインタビューに応じ、21日、公開されました。

この中でウィトコフ特使は、ロシアが事実上支配している地域について「圧倒的多数の人々がロシアの統治下に入りたいと意思表示した」と主張した上で、「今後の焦点は世界がこれらの地域をロシアの領土として認めるかどうかだ」と述べました。

ウクライナの東部と南部の4州では、プーチン政権が3年前、「住民投票」だとする活動を強行し、一方的な併合を宣言していて、今回の発言はロシア寄りの見解を示した形です。

ウクライナの領土をめぐっては、トランプ大統領も21日、完全な停戦の実現後に領土の一部割譲を含む協定が結ばれる可能性を示唆しています。

また、ウィトコフ特使は「ウクライナは和平合意が実現すればNATO=北大西洋条約機構のメンバーにはなれないことをほぼ受け入れていると思う」との見方を示しました。

24日にはサウジアラビアでアメリカの代表団がウクライナ、ロシアそれぞれの代表団と停戦に向けた協議を行う予定ですが、ウクライナの領土の一体性や安全の保証といった根本的な課題がどのように扱われるのか注目されます。