▽トランプ氏、米国製以外の自動車に25%の関税発表 4月2日発効
Nandita Bose, David Lawder, David Shepardson

[ワシントン 26日 ロイター] – トランプ米大統領は26日、米国で製造されていない全ての自動車に最大25%の関税を課す計画を発表した。1月の就任以降進めてきた関税政策を拡大した形で、貿易戦争が激化する。自動車業界の専門家は価格上昇や生産鈍化につながると指摘する。
トランプ氏は大統領執務室でのイベントで、「米国製以外の全ての自動車に25%の関税を課す。まずは2.5%からスタートし、25%に引き上げる」と語った。
同氏は以前から輸入車への関税引き上げ方針を表明していた。
トランプ氏は「米国内で製造すれば関税はかからない」と述べた。
自動車関税は4月2日に発効するという。徴収は4月3日に開始される。トランプ氏は4月2日に対米貿易赤字の大きい国々を対象とした相互関税も発表する計画だ。
相互関税については、これまで表明してきたような対等な関税ではない可能性を示唆し、「われわれは非常に寛大な対応を取るつもりだ。多くの場合、彼らが何十年も課してきた関税よりも低くなるだろう」と述べた。
関連情報
▽トランプ氏、25%の自動車関税賦課の大統領令署名-4月2日発動<bloomberg日本語版>2025年3月27日 1:05 JST
Jennifer A Dlouhy、Josh Wingrove、Joe Deaux、Gabrielle Coppola
- 既に実施の関税に上乗せ、年間1000億ドルの新たな歳入を予測
- 「恒久的」なものであり、例外措置の交渉に興味ないとトランプ氏
トランプ米大統領は26日午後(日本時間27日午前)、米国に輸入される自動車への25%の関税賦課を命じる大統領令に署名した。4月2日に発動する。米国への製造業回帰を目指すトランプ氏は貿易戦争を拡大することになる。4月2日にはさらなる関税の発表も予定している。
トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室で記者団に対し、「米国外で生産される全ての自動車に25%の関税を課す」とした上で、「米国で事業を行い、この国の雇用や富、多くのものを長年にわたり奪っている国々に課税する」と話した。
トランプ氏は4月2日の関税発動を発表するとともに、その翌日から関税の徴収を開始すると述べた。ホワイトハウスのスタッフセクレタリー、ウィル・シャーフ氏によれば、自動車関税は既に実施されている関税に上乗せされる。トランプ政権は、関税賦課で米国に年間1000億ドル(約15兆550億円)の新たな歳入がもたらされると予測している。
トランプ氏は自動車関税について「恒久的」なものだと説明するとともに、例外措置について交渉することに興味はないと発言した。同氏の関税発表を受けて、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター、ステランティスの株価は通常取引終了後の時間外取引で下落。このうちGM株はニューヨーク時間午後5時36分(日本時間27日午前6時36分)時点で一時4.1%安と下げを主導した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-03-26/STQN1FDWLU6800?srnd=cojp-v2
原題:Trump to Hit Auto Imports With 25% Tariff in Trade Fight (3)(抜粋)
▽自動車関税巡りマスク氏助言せず、テスラに正味中立も=トランプ氏<ロイター日本語版>2025年3月27日午前 7:35 GMT+912分前更新

[ワシントン 26日 ロイター] – トランプ米大統領は26日、自動車関税について米電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O), opens new tabのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は助言していないと述べた。
また、同日発表した自動車関税はテスラにとって差し引きで中立的、あるいはプラスになる可能性があるとの見方を示した。
トランプ氏は「(マスク氏が)私に頼みごとをしたことはない」と記者団に語った。