アメリカ国務省で東アジア政策を担当する次官補に指名されたソーントン氏が、議会の公聴会に臨み「北朝鮮との対話の扉は開かれているが、圧力は弱まることはない」と述べ、圧力をさらに強めていく方針を示しました。アメリカ国務省で東アジア政策を担当する次官補に指名されたソーントン氏は、15日、議会上院の外交委員会で指名承認のための公聴会に臨みました。
この中でソーントン氏は、北朝鮮の核・ミサイル開発についてアジア太平洋地域の最大の脅威だとして「外交を通じて朝鮮半島の非核化を実現したいと考えているが、どのような手段を使っても目標を達成する」と強調しました。そのうえで「対話の扉は開かれているが、圧力が弱まることはない」と述べ、北朝鮮が非核化の意思を示すまで、圧力をさらに強めていく方針を示しました。
一方でソーントン氏は、アメリカの一部メディアが北朝鮮への限定的な攻撃が可能かどうか検討されていると報じたことについて、そのような検討は行われていないと内容を否定しました。また、中国については強権的な姿勢を強めていると指摘するとともに、南シナ海での軍事拠点化の動きなどを念頭に「他国を抑圧している」と批判し「協力関係を維持することが大切だが、さまざまな分野で競争することになる」と述べ、米中の主導権争いが一層強まるとの見通しを示しました。