「森友学園」への国有地売却をめぐり、財務省が、決裁文書の書き換えを認めたことを受けて、政府・与党は、書き換えの経緯など全容解明を進め、信頼回復につなげたい考えです。これに対し、野党側は、佐川・前国税庁長官らの証人喚問を求めるとともに、安倍総理大臣の責任も追及していく方針で、与野党の攻防が続く見通しです。
「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書をめぐり、財務省は、この問題が国会で取り上げられた去年2月以降、14件の文書が書き換えられたなどとする調査結果をきのう、国会に報告しました。これを受けて、安倍総理大臣は、「行政全体の信頼を揺るがしかねない事態だ」として、麻生副総理兼財務大臣を続投させ、全容の解明を進める考えを示しました。
政府・与党としては、検察の捜査に全面的に協力するとともに、財務省独自の調査も進め、決裁文書の書き換えが行われた経緯などを明らかにし、国民に丁寧に説明することで、信頼回復につなげたい考えです。
これに対し、立憲民主党など野党6党は、前代未聞の異常事態で、安倍政権の責任は極めて重く、現状では、国会審議に応じられないとして、真相を究明するため、先週、辞任した佐川・前国税庁長官らの証人喚問を強く求めていく方針です。さらに、野党側は、麻生副総理兼財務大臣の責任は免れないとして辞任を迫るとともに、内閣総辞職にも値する問題だとして、安倍総理大臣の責任も追及していく考えで、この問題をめぐる与野党の攻防が続く見通しです。