Takeda
Photographer: Buddhika Weerasinghe/Bloomberg

バイオ医薬品メーカーのシャイアー買収を目指す武田薬品工業が提示額を引き上げました。これまで3回の買収提案はいずれも拒否されましたが、今回は現金で支払う比率を高めシャイアー株主の支持獲得を狙っています。正式買収提案の期限は25日。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

慎重に

北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験を停止すると発表したことについて、トランプ米大統領は20日には「大きな進展だ!首脳会談が楽しみだ」とツイートしたが、22日には北朝鮮巡る終結には「ほど遠い」、「うまくいくかもしれないし、そうでないかもしれない。時間が経たなければ分からない」と慎重なツイートを投稿した。27日には南北首脳会談が予定されている。

休戦の模索

ムニューシン米財務長官は中国訪問を検討しており、貿易摩擦を緩和させる米中合意が成立することを「慎重ながらも楽観的」に考えていることを記者団に明らかにした。時期などの詳細は未定だという。貿易面での緊張は、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の議長会見でも内向きの政策、金融政策の正常化と並ぶ3つの大きなリスクとして指摘された。

現金増やす

武田薬品工業は、シャイアーに対する提示額を約6兆4700億円に引き上げた。これまで3回提示した買収案はいずれも拒否されたが、今回は提示額のうち現金で支払う額の比率を約45%とし、従来の38%から高めた。シャイアーは発表文で、武田薬からのこの新たな提案について取締役会としての「立場を検討しており、時期を見て発表する」と応じた。

下げ止まらず

アップル株の下落が止まらない。20日は4%超下げ、これで3日続落となった。モルガン・スタンレーのアナリスト、ケイティー・ハバティ氏は「iPhone(アイフォーン)」の出荷台数予想を1-3月期について100万台、4-6月期については600万台それぞれ引き下げた。またOTRグローバルは、アップルの投資判断を「ミックスト」とし、従来の「ポジティブ」から引き下げた。アジアのメーカーとの競合で、中国市場での見通しが悪化しているためと説明した。

年300回のノルマ

スイスの銀行UBSグループの投資資銀行部門では、責任者のアンドレア・オーセル氏と幹部がトップバンカーらにリターン向上を求める圧力を強めている。事情に詳しい関係者が匿名を条件に述べた。それぞれのセクターを監督するマネジングディレクターは年に250回程度、顧客と面談する必要があるという。合併や新規株式公開(IPO)の助言業務では、各国の責任者に約300回の面談を求めている。面談回数は厳しくモニターされており、圧迫感が強まる理由になっているという。

その他の注目ニュース
日銀は異次元緩和に引き続き全力傾けるべきだ-IMF
米国の振る舞いは「ガキ大将」のよう-中国、技術投資抑制に反発
米国に保護主義的な貿易政策の懸念伝達-麻生財務相