• 中国以外にも対米投資規制か、ハーレーは二重の打撃
  • アップルのオーディオ戦略、米債利回りフラットニング、最高裁判決
The Apple HomePod speaker Photographer: Mark Kauzlarich/Bloomberg

1969年の映画「イージー・ライダー」で、米国の自由を象徴するイメージが定着したハーレーダビッドソン。トランプ米大統領は昨年2月、ハーレーの経営幹部をホワイトハウスに招いて「アメリカで生産してくれて、ありがとう」と感謝していました。そのハーレーが一部生産を国外に移します。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

中国限定か否か

米政府が今週にも発表する対米投資に関する新たな規制について、ムニューシン米財務長官は中国に照準を定めているとの報道を否定し、米国のテクノロジーを盗むすべての国が対象だと述べた。同長官はツイッターへの投稿で、ブルームバーグ・ニュースと米紙ウォールストリート・ジャーナルの報道を「誤った、偽ニュース」だと非難した。一方、対中強硬派として知られるナバロ国家通商会議(NTC)委員長は、「われわれが世界に投資制限を課そうとしているという考えは無視していただきたい」と述べた。これを受けて米国株は終盤の取引で一時的に下げを縮小した。

往復びんた

トランプ政権が発動した鉄鋼・アルミ関税を理由に原材料コストの上昇を警告していた米高級バイクメーカー、ハーレーダビッドソンは今度は欧州連合(EU)による報復関税の影響を考慮し、一部生産を国外に移すことになった。EUが米国産オートバイに対する関税を引き上げたことによって、オートバイ1台当たりのコストは平均で2200ドル(約24万1000円)高くなる。同社は今後18カ月に海外工場での生産を増やすという。

音質にこだわり

アップルはオーディオ機器戦略を強化する方針で、来年にもワイヤレスイヤホン「エアポッド」の高性能機種やスピーカー端末「ホームポッド」の新製品、スタジオ並みの高音質のオーバーイヤー型ヘッドホンを投入する計画だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。周囲の騒音を低減するノイズキャンセリング(NC)機能や耐水性を備えた新型エアポッドを開発中だという。

悩むパウエル氏

米国債市場で2年債と10年債の利回り差が縮小し、今年最小となった。年末の利回り予想を引き下げる、あるいは見直す動きが活発になっている。ソシエテ・ジェネラルは年末までには30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) に、来年6月末までに10bpに縮小すると予想。「さらなるフラットニングに備えたポジションを推奨する」とリポートで指摘した。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は13日、長期金利の低さは謎だと述べ、歴史的に低いタームプレミアムや安全資産としての米国債需要が影響しているのかもしれないと分析している。

ハイテク大手に朗報

米クレジットカード会社アメリカン・エキスプレスが加盟店に対し、手数料の低い他社カードでの支払いを顧客に勧める行為を禁じていることについて、米連邦最高裁判所は25日、競争の阻害には当たらないと判断した。相互に関連しながら別々のマーケットを相手しているという点で、アマゾンなどシリコンバレーのハイテク大手もこの判決に注目していた。消費者擁護団体、パブリック・ナレッジのジーン・キメルマン氏は「反トラスト当局が大手のハイテクプラットフォームを取り締まるのは著しく難しくなる」と述べた。

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