1日、メキシコ市で、支持者とともに自身の大統領選勝利を祝うロペスオブラドール氏(EPA時事)

【メキシコ市時事】ペニャニエト・メキシコ大統領の任期(6年)満了に伴う大統領選は1日行われ、新興左派政党「国家再生運動(MORENA)」のアンドレス・ロペスオブラドール元メキシコ市長(64)が圧勝した。就任は12月1日で、再選は禁じられている。

中央選管に当たる全国選挙機関(INE)がサンプルを基に発表した速報値によると、ロペスオブラドール氏の得票率は53.0~53.8%の見込み。2番手につけた中道右派・国民行動党のリカルド・アナヤ元下院議長(39)の22.1~22.8%を大きく引き離した。

ロペスオブラドール氏は勝利演説で「社会的格差や経済格差、暴力拡大の根源は汚職だと確信している。汚職を見逃さずに撲滅するのが新政権の主な使命だ」と強調した。また、「中央銀行の独立と財政規律を尊重する。国内外の企業、銀行との約束は守る」と述べ、バラマキや反市場経済的政策への懸念を打ち消した。

トランプ政権誕生以降、ぎくしゃくしている対米関係については「友好と発展のための協力を目指す。相互に尊重し、米国に住んで働く同胞を保護する」と指摘した。