メルケル独首相、Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

ドイツのメルケル政権は英国の欧州連合(EU)離脱後の税関に関するメイ英首相の最新の譲歩案に納得しておらず、機能しないと認識している。ドイツの姿勢について知る関係者1人が明らかにした。

メイ首相は英国がEUに代わって国境を超える物品への関税を徴収する複雑な税関制度を提案している。メイ首相はメルケル独首相と協議するため5日にベルリンを訪問。EUとの将来的な貿易関係に関する自身のプランについて欧州の主要国からの支持獲得を目指している。

一方、ドイツ側は同提案に沈黙しており、税関の運営方法に関するメイ英首相の提案に打撃となる恐れがある。メイ首相の訪独を歓迎する声明文でメルケル首相は、2019年3月に予定される英国のEU離脱まで時間がなくなりつつあると指摘。「交渉は最終的な局面に達している。時間は足りなくなっており、政治的枠組みを10月に公表しなければならない。向こう数日の英政府の決断が重要になる」との見解を示した。

原題:Germany Goes Cold on May’s Latest Brexit Plan for Customs Union(抜粋)