日産自動車の会長を務めるカルロス・ゴーン容疑者が自らの報酬を過少に申告した疑いで逮捕された。不正を長年にわたって見抜けなかった経営陣の責任も問われる可能性がある。新車製造の最終工程である完成検査をめぐる一連の不正に続き、企業統治(コーポレートガバナンス)の不全が浮き彫りになった形だ。(高橋寛次、臼井慎太郎)

 19日夜、横浜市内の本社で記者会見した西川(さいかわ)広人社長は、「『ゴーンの率いる日産』ということでサポートをいただいた皆さまの信頼を大きく裏切ることになってしまった。残念という言葉をはるかに超えて強い憤りと落胆を覚えている」と強調した。