【ブリュッセル時事】英国と欧州連合(EU)は22日、英国のEU離脱後における将来の政治・経済関係の枠組みを描く「政治宣言」案に政治レベルで原則合意した。離脱条件を定めた合意済みの離脱協定案とともに25日の臨時EU首脳会議で正式決定を目指す。離脱交渉は大詰めを迎えた。

 宣言案は、先週時点で公表していた概要版から拡充・修正し、メイ英首相にとって国内の合意反対派への説得材料となる内容を追加で盛り込んだ。懸案となってきた北アイルランドの国境問題に関しては、与党・保守党の強硬離脱派が解決策として訴えていた技術利用の可能性検討が新たに明記された。

メイ首相は22日、声明で「英・EU間で宣言の文言に合意した。これは国民投票の結果を実現するものだ」と強調した。宣言をめぐっては、メイ首相とユンケル欧州委員長が21日に会談。これを踏まえ、双方の交渉担当者が詰めの協議を行っていた。