[ローマ 26日 ロイター] – イタリア連立政権が欧州連合(EU)による制裁発動を回避するため、2019年予算の財政赤字目標について現在の対国内総生産(GDP)比2.4%から2.0%付近に引き下げる方向で協議している。政府筋2人が26日、明らかにした。

EUの執行機関である欧州委員会は今月21日、イタリアの予算案がユーロ圏の財政規律を順守していないとして、是正措置を求める過剰財政赤字是正手続き(EDP)に入ることを勧告した。前政権が設定した財政赤字目標のGDP比は0.8%だった。

連立与党の「同盟」と「五つ星運動」の指導者らは、予算問題を協議するこの日の会合を前に、赤字目標引き下げに前向きな姿勢を示した。会合の結果次第では、EU側との対立が解消する可能性もある。サルビーニ副首相は同日、赤字目標の引き下げ計画についてEUから「好意的な反応」が示されたと述べた。

こうした中、イタリアとドイツの10年債利回り格差は1カ月超ぶりの水準である279ベーシスポイントに縮小。株式市場も2%超上昇した。