【ニューヨーク時事】ハノイで行われた米朝首脳会談の初日に、トランプ大統領が核開発の完全放棄を提案、金正恩朝鮮労働党委員長はこれに難色を示した上で、2016年3月以降に国連安保理が発動した一連の制裁解除を求めていた。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は2日、複数の交渉参加者のインタビューに基づき、舞台裏の詳細を報じた。

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トランプ大統領は2月27日、正恩氏と夕食を共にした際、全ての核兵器・物質・施設の廃棄を制裁解除の条件として提案。「非核化」の定義を明記した文書を手渡したという。

これに対し、正恩氏は核完全放棄に直ちに踏み切れるほど、米朝の信頼関係は十分ではないと反論。16年以降、5回にわたり実施された国連制裁の解除を求めるとともに、見返りに寧辺の核施設廃棄を行う意向を示した。(2019/03/03-14:18)