東京都の小池百合子知事は4日、都議会経済・港湾委員会に出席し、昨秋閉場した築地市場跡地(中央区)をめぐって答弁した。自民、共産両党は、築地跡地について「市場機能を維持する」とした1年8カ月前の基本方針と、現在の築地再開発方針案との食い違いを追及したが、小池知事は「方針を変えたわけではない」と反論。「築地ブランドを支えてきた食文化を生かすという意味で述べた」と主張するなど、議論はかみ合わなかった。
小池氏は知事就任直後の2016年8月、豊洲(江東区)への市場移転延期を表明。17年6月には、豊洲の土壌汚染に追加対策を講じた上で移転する一方、築地跡地も「食のテーマパーク」として活用し、復帰を希望する業者を受け入れる「両立案」を打ち出した。しかし、その後はトーンダウン。明確な説明がないまま19年1月、国際会議場の整備を柱とする再開発方針案を公表した。(2019/03/04-12:45)