【モスクワ時事】15日付のロシア紙コメルサントは、プーチン大統領が日ロの平和条約締結交渉について「テンポが失われた」と語ったと報じた。同紙によれば、北方領土を日本に引き渡した場合に日米安全保障条約に基づき、米軍が展開する可能性があることが交渉の障害になっているとの見解も改めて示した。

 14日にモスクワで行われたロシア産業家・企業家連盟の会合の非公開討議で述べたという。プーチン氏は参加者に交渉の経緯を語った上で、「まず日本が日米安保条約から離脱しなければならない」と指摘。プーチン氏によると、安倍晋三首相は島が引き渡された場合も米軍展開の可能性はないと説明した。だが、プーチン氏は米軍展開を阻む「現実的な手段はない」と語った。(2019/03/15-22:39)