【ワシントン時事】スペイン・マドリードで2月に起きた北朝鮮大使館襲撃事件で、米紙ワシントン・ポスト(電子版)は15日、関係者の話として、北朝鮮の反体制組織「チョルリマ・シビル・ディフェンス(千里馬民防衛)」が襲撃に関与していたと報じた。

 この組織は、2017年2月にマレーシアで殺害された金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏の息子ハンソル氏の安全確保のために活動。今月1日には「自由朝鮮」の名称で、金正恩政権打倒を目指し、「臨時政府」の樹立を宣言した。

 ポスト紙は専門家の話として、大使館襲撃犯が奪ったコンピューターや携帯電話には、北朝鮮の制裁逃れや欧州からの高級品輸入に関係した文書などが含まれている可能性があると指摘した。米朝交渉担当になった金革哲元駐スペイン大使がこうした活動に関わっていたとみられるという。(2019/03/16-07:33)