日本銀行が19日発表した資金循環統計(速報)によると、2018年末時点で家計が保有する金融資産は1830兆円となり、前年末より1・3%減った。年末に前年の水準を割り込むのは、リーマン・ショック後の08年末以来、10年ぶり。18年末は世界的に株価が急落し、家計が保有する株式や投資信託の評価額が目減りした影響が出た。
家計資産の内訳をみると、「株式等」が前年末比15・3%減の175兆円、「投資信託」が同12・4%減の67兆円。家計資産の半数超を占める「現金・預金」は同1・6%増の984兆円で過去最高だった。
また、日銀保有の国債が発行残高全体に占める割合は42・99%となり、昨年9月末の43・0%からわずかに低下した。統計は四半期ごとに公表されるが、保有割合が前四半期末の水準を下回ったのは、12年3月末以来。保有残高は478兆円で過去最高だった。(湯地正裕)