• メイ首相案は「離脱しないよりはまし」とリースモッグ議員
  • 政権は一部の離脱推進派の動きに勇気付けられている

英国では欧州連合(EU)離脱推進派のジェイコブ・リースモッグ議員がメイ首相の離脱協定案を支持する考えを示唆し、同案が可決される望みが出てきた。EUとより緊密な関係を維持する離脱や長期の延期に追い込もうとする親EU派議員と、メイ首相が争う構図がいまや鮮明となった。

  議会は27日に、首相案に代わる複数の案について採決する。与党保守党のオリバー・レトウィン議員が、代案としてどのような選択肢を議論するかを決定する超党派のプロセスを主導する。

  一方、リースモッグ議員は首相案を「離脱しないよりはましだ」と発言した。保守党のマイケル・ファブリカント議員も、リースモッグ議員に同意すると表明。メイ首相の案は「一番ましな選択肢だ」とツイートした。

  メイ首相の考えについて知る当局者によると、政権は離脱協定案の3回目の採決を行うならば28日を考えている。閣僚らは可決が確実にならない限り下院で再び採決にかけることはないとしているが、離脱プロセスの主導権を議会に渡すことになった25日の採決後、一部の離脱推進派の間で動きがあったことに勇気付けられているという。メイ首相のスラック報道官は記者団に、政府は依然として首相がEUと合意した案が最善だと考えており、同案への支持取り付けに26日午前の閣議でじっくり協議したと述べた。

  リースモッグ議員は25日の採決前に録音されたポッドキャストで、「首相案よりは合意なき離脱の方がましだと常に考えてきたが、離脱しないよりは首相案の方がましだ」と語っていた。内容は26日に公表された。

原題:Rees-Mogg Offers May Hope in Showdown Over Deal: Brexit Update(抜粋)