アメリカを訪れている菅官房長官は、日本時間10日朝早く、ポンペイオ国務長官と会談し、北朝鮮が相次いで飛しょう体を発射したことを受けて、緊密に連携して対応していくことを確認しました。さらに拉致問題の解決に向け、前提条件を付けずに日朝首脳会談の実現を目指す日本政府の立場を説明し、協力を求めました。
9日から4日間の日程でアメリカを訪れている菅官房長官は、日本時間の午前6時半すぎから、およそ30分間、国務省でポンペイオ国務長官と会談しました。
この中で菅官房長官は、北朝鮮が今月4日に続き、9日も飛しょう体を発射したことを受け、日米で最新の情勢を分析し、あらゆるレベルで緊密に連携することを確認するとともに、国連の安保理決議を完全に履行していくことで一致しました。
また、菅官房長官は、拉致問題の解決に向け、安倍総理大臣が前提条件を付けずに日朝首脳会談の実現を目指す考えを示していることを説明し、協力を求めました。
これに先立ち菅官房長官は、シャナハン国防長官代行と国防総省で会談し、沖縄の基地負担の軽減は、安倍政権の最重要課題の1つだとして、普天間基地の名護市辺野古への移設をはじめとする在日アメリカ軍の再編と、基地負担の軽減策を着実に実行していくことを確認しました。
一連の会談のあと菅官房長官は記者団に対し「非常に有意義な会談ができた。北朝鮮への対応では引き続き米国や韓国と協力し、中国やロシアなど国際社会と緊密に連携していきたい。また沖縄の負担軽減に向けて、今回の会談の成果を踏まえ、引き続き全力を尽くし、一つ一つ着実に成果を出してまいりたい」と述べました。