【ワシントン時事】米商務省が9日発表した3月の貿易統計(通関ベース、季節調整前)によると、モノの取引に限った対中貿易赤字は前年同月比19.8%減の207億ドルとなった。貿易摩擦に絡む対中関税を背景に赤字は2014年3月(205億ドル)以来、5年ぶりの低さに落ち込んだ。ただ、依然として高水準にとどまっており、米国は是正圧力を強める方針だ。

 国別の赤字幅は中国が首位。日本は前月に続いてメキシコに次ぐ3位だった。
 対中赤字の減少は、貿易摩擦に伴う取引の落ち込みが最大の要因。中国からの輸入は16年3月以来の低さとなった。

 一方、対日赤字は3.5%増の66億ドルと、17年3月(72億ドル)以来2年ぶりの高水準となった。日本からの輸入が7年ぶりの大きさとなり、赤字を膨らませた。自動車関連が49億ドルと大きな割合を占めた。