4月の米鉱工業生産指数(製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整値)のうち、製造業生産は過去4カ月で3度目の低下となった。機械や自動車を中心に、全般に落ち込んだ。製造業セクターの弱さが新たに示唆された。

キーポイント
・製造業の生産は0.5%低下
  ・ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想すべてを下回る
  ・予想中央値は前月比変わらず
  ・3月は前月比横ばい
  ・全体の鉱工業生産も0.5%低下
  ・前月は0.2%上昇(速報値0.1%低下)に上方修正

インサイト

  • 今回の統計は、対中貿易戦争の中、製造業が勢いを失いつつあることを示唆。貿易戦争は価格上昇やビジネス意思決定の複雑化につながっている。トランプ米大統領が今月に入り新たな関税を警告したことから、こうした向かい風は強まる見通し
  • 自動車・同部品の生産は3カ月ぶりの大幅低下。機械は2014年以降で最大の落ち込み。企業設備は2013年以来の大幅低下。消費財は1月以来の大幅マイナス

詳細

  • 鉱工業設備稼働率は1年2カ月ぶり低水準の77.9%(前月78.5%)
  • 公益事業の生産は3.5%低下(前月2.2%上昇)と、4カ月ぶりの大幅マイナス。鉱業は1.6%上昇で、4カ月ぶりのプラス

原題:U.S. Factory Output Falls a Third Time in Four Months in April(抜粋)