[ワシントン 27日 ロイター] – 2020年の米国勢調査に市民権の有無を尋ねる質問を追加するとの政府の方針は違憲だとして、全米18州や15都市などが政府を相手取り無効を求めていた裁判で、米連邦最高裁は27日、質問の追加に関して政府は十分な説明を行っていないとして、政府の方針は無効との下級審の判断を一部認める決定を下した。判決は5対4。 

この裁判は国勢調査局を管轄するロス商務長官が昨年3月、市民権に関する質問の追加を決定したことをきっかけに起こされた。ニューヨーク州マンハッタン連邦地裁は今年1月、ロス長官の決定は「恣意的かつ気まぐれ」で隠れた動機があるとして方針の無効を決定。政府はこれを不服として最高裁に判断を求めていた。[nL3N1ZN1RP] 

今回の判決では、商務省に対し国勢調査の進め方を決定するよう要求。また憲法は理論上、政府が国勢調査に市民権質問を追加することを禁じていないとの判断も示した。 

判決を受け、トランプ大統領は20年の国勢調査を延期できないか検討する考えを示した。