韓国では、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が法相に起用すると発表した側近が娘を不正入学させたなどとされる疑惑に関心が集まっていて、野党などが批判を強めています。来週には聴聞会が予定されており、今後、ムン政権が厳しい立場となる可能性も指摘されています。

韓国のムン・ジェイン大統領が法相に起用すると発表したチョ・グク氏をめぐっては、娘を名門大学に不正入学させた疑いなどが持ち上がっていて、27日、ソウル中央地方検察庁の特捜部が関係先の強制捜査に乗り出しました。

こうした中、最大野党・自由韓国党のナ・ギョンウォン院内代表は「チョ氏は直ちに辞退し、ムン大統領は直ちに指名を撤回すべきだ。それが国民の思いだ」と批判しました。

来週の2日と3日には、チョ氏の指名をめぐって聴聞会が開かれる予定で、野党はさらに攻勢を強める構えです。

韓国メディアはチョ氏の不正疑惑を連日大きく報道していて、野党の支持者や学生たちが抗議活動を行うなど不満が高まっています。

ムン大統領は、前のパク・クネ(朴槿恵)大統領の知人の娘の不正入学疑惑などを厳しく追及することで大統領の座についた経緯もあるだけに、今後の対応によってはムン政権が厳しい立場となる可能性も指摘されています。