今月26日、愛知県豊田市で試験走行していた自動運転車が、突然、右に動いて一般の車と接触した事故について、開発した名古屋大学が調べた結果、自動運転車のシステムがみずからの向きを間違って認識し、事故が起きていたことが分かりました。

今月26日、愛知県豊田市の市道で、自動運転車が運転手がハンドルを持たない状態で、時速14キロで走行していた際、突然、右に動いたため、右側から追い越そうとした一般の車に接触しました。けが人はいませんでした。

この自動運転車は、走行ルートを記憶させた3次元の地図をもとにレーダーで半径150メートルの範囲にある建物などとの距離を測り、みずからの向きを確認しながら走行するシステムで開発した名古屋大学が事故の際のデータを分析しました。

その結果、当時、実際のレーダーのデータを地図にあてはめる際に誤りが生じて、システムが走行中の向きを間違って認識しハンドルを右に切っていたことが分かりました。

名古屋大学は、今後外部の専門家を交えた事故検証委員会を設置して改めて事故原因を調べたうえで、再発防止策を検討することにしています。事故を受けて、豊田市などでつくる協議会は、29日から一般の人を乗せて行うことにしていた実証実験を中止することにしています。