[ワシントン 16日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は16日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で、米経済は9月から10月上旬にかけて「わずかから緩やかに」拡大したとの認識を示した。ただ多くの企業から先行きについて低調な見方が示されたとも指摘。トランプ米政権の通商政策が米経済見通しに引き続き影響を及ぼしている可能性があることが示唆された。
ベージュブックは「多くの企業は景気拡大は継続するとの見方を示したが、向こう6─12カ月の成長見通しは引き下げた」と指摘。一部地区で通商を巡る緊張の高まりと世界的な成長減速が経済活動の重しになっているとの指摘があったとし、例として、ボストン地区で通商政策を巡る先行き不透明性から半導体メーカーが新工場の建設を延期したとの報告があったことを挙げた。
このほか、物価上昇のペースは緩やかにとどまったとした。
今回のベージュブックはクリーブランド地区連銀が10月7日までに入手した情報に基づき作成した。