• 中国関税は米大統領選挙後まで維持、ブラックロックのグリーン宣言
  • マールアラーゴ・ゲート、UBS部門で包括的削減、ボーイング陥落

7兆ドル(約770兆円)の巨人が動き始めました。ブラックロックが気候問題で発した警告が投資に変化を起こせば、企業や社会も変わるかもしれないとの期待がある一方で、保有資産の変更はベンチマークに左右されるため容易ではないとの見方も出ています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

再び不透明に

中国からの輸入品に米国が現在課している関税は、11月の米大統領選挙が終わるまで維持される可能性が高く、追加引き下げの有無は中国による第1段階合意の順守状況次第だと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。米中は15日にワシントンで、この第1段階の合意書に署名する予定。

7兆ドルの本気

米資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は、気候変動は考えられているよりも早く世界の金融情勢を一変させるとして、米企業経営者らに早急な対応を訴えた。フィンク氏は年次書簡で、ブラックロックがこの問題に関連した対応を数千社への投資に適用すると表明。気候変動問題に関してこれまでになく強い警鐘を鳴らした。

インサイダー疑惑

米民主党のエリザベス・ウォーレン、 クリストファー・バンホーレン両上院議員は、イランのソレイマニ司令官攻撃を事前に知っていた可能性がある複数の人物に関連し、違法取引の有無を調査するよう証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)に求めた。トランプ大統領が「マールアラーゴ」の招待客に軍事行動の可能性を話していたとの報道を受けて要請した。

聖域設けず

スイスの銀行UBSグループは、ウェルスマネジメント部門の欧州とアジアの拠点で包括的な人員削減を開始した。関係者によると、一部の欧州地域ではすでに2割を削減。アジアでは管理職の縮小に動いている。人員削減はマネジングディレクターからアシスタントまで、あらゆるレベルで進められているという。

首位陥落

米航空機メーカーのボーイングは、納入機数世界トップの座を欧州エアバスに奪われた。737MAXの運航停止が影響し、ボーイングはエアバスとの競争で、これまでにない大きな敗北を喫した。2019年の納入機数は380機と、エアバス(863機)の半分にも届かなかった。

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