全米不動産業者協会(NAR)が発表した12月の米中古住宅販売件数は前月比で大きく増加し、ここ2年近くで最も高い水準となった。在庫が記録的に少ない状況にもかかわらず、過去最低水準にある金利が引き続き買い手を引きつけた。

キーポイント
・中古住宅販売件数(季節調整済み、年率)は前月比3.6%増の554万戸
 ・ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は543万戸
 ・前月は535万戸、速報値と変わらず
・中古住宅価格(中央値)は前年同月比7.8%上昇の27万4500ドル
 ・2016年1月以来の大幅上昇
Existing homes sales rose to highest since 2018 despite lean inventory

インサイト

  • 19年全体の販売ペースは534万戸、18年と変わらず
  • 12月の販売は18年2月以来の高水準。19年は出だしが鈍かったが、今回の予想を上回る伸びで力強い締めくくりとなった。住宅市場の持ち直しは2四半期連続で経済成長を支え、企業投資抑制の影響を和らげる構え
  • NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏:
    • 「米国は深刻な住宅不足の状態に直面」。「住宅建設を増やす必要がある」

詳細

  • 販売に対する在庫比率は3カ月(前月は3.7カ月)。20年余りに及ぶデータで過去最低
  • 全米4地域のうち3地域で販売増が見られ、北東部が5.7%増で最も好調。中西部は小幅に減少
  • 購入者全体に占める初回購入者の割合は31%(前月は32%)
  • 統計の詳細は表をご覧ください

原題:U.S. Existing-Home Sales Rise to Best Pace Since Early 2018 (1)