• FOMC金利据え置き、新型ウイルスで死者132人、ボーイング赤字
  • マクドナルド決算、ゴールドマン初のインベスターデー

米連邦公開市場委員会(FOMC)は予想通り政策金利を据え置きましたが、市場が気にしていたのはむしろ新型コロナウイルスに対する当局の見解でした。案の定、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がウイルスなど不確実性に言及すると、米株式相場の上値は重くなりました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

慎重に見守る

FOMCは政策金利を1.50-1.75%で維持。現行政策が「適切」だとして、当面の金利維持も示唆した。パウエル議長は新型ウイルスについて、「非常に慎重に状況を見守っている」とし、「少なくとも短期的に中国の生産に影響するのは明白だろう」と述べた。ただ、米国への影響を判断するのは時期尚早だとの見解を明らかにした。

SARS上回る

中国国家衛生健康委員会は新型ウイルスの感染による死者が計132人になったと発表した。感染例は前日時点で5974件、疑いがあるのは9239件。17年前の重症急性呼吸器症候群(SARS)の中国での感染例(5327件)を上回った。世界保健機関(WHO)は30日にジュネーブで緊急会合を再度行い、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかどうかを話し合う。

22年ぶり赤字

ボーイングは、世界中で運航が禁止された737MAXを巡る総費用が180億ドル(約1兆9600億円)を超える見通しだと明らかにした。これまでに公表された額は90億ドル余り。2019年通期決算も、部品供給が混乱し生産ラインが停止した1997年以来の赤字に沈んだ。

好調な滑り出し

マクドナルドの19年10-12月(第4四半期)決算では、米国内の既存店売上高が5.1%増と、市場予想(4.7%増)を上回った。注文システムの改善やメニュー刷新が奏功した。昨年11月に就任したクリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)としては好調な滑り出しとなった。

輝きを取り戻せ

かつてウォール街で圧倒的な強さを誇ったゴールドマン・サックス・グループは初のインベスターデーで、失われた輝きを取り戻そうと新たな成長目標を掲げた。今後3年間の株主資本利益率(ROE)を13%超に引き上げることを目指すと表明。コストを13億ドル削減し、事業運営資金においてリテール預金への依存を高める方針。

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