• 「すべての適切な政策手段を用いる」とのコミットメント再確認
  • 「適切な場合には財政措置を含め、行動をとる用意」があると表明

主要7カ国(G7)の財務相は、新型コロナウイルスの感染拡大から経済を守るために行動する用意があると表明したが、実際にどのような行動か具体的には明示しなかった。

  G7財務相・中央銀行総裁は3日、電話会議後に共同声明を出し、新型コロナウイルス(COVID19)の感染拡大と市場や経済状況に与える影響を緊密に監視しているとした上で、「強固で持続可能な成長を実現するため、また下方リスクから守るため、すべての適切な政策手段を用いるとのコミットメントを再確認する」と表明した。

  ウイルスから市場や経済を守るという最近の約束を実行に移すよう、政策当局者への圧力は強まっている。感染拡大で世界経済は2009年のリセッション(景気後退)以来の深刻な1年になるとの警戒も広がっている。

  声明では「G7の財務相はこの局面において、ウイルスへの対応を支援し、経済を支えるため、適切な場合には財政措置を含め、行動をとる用意ができている」と言明した。

  ムニューシン米財務長官は声明公表後の議会証言で、「この政権はコロナウイルスに加え、その公衆衛生や市場、経済全般、サプライチェーンへの影響を注視している」と発言。「コロナウイルスを経験する中でも、米経済は非常に底堅い」と話した。

  麻生太郎財務相は3日夜、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界経済や金融市場への懸念を受けて開催されたG7財務相・中央銀行総裁による電話会談後、「全ての適切な政策手段を用いるというコミットメントを再確認した」した上で、「G7でメッセージを出したことは極めて大きい」と評価。

  麻生財務相はさらに、政策対応手段には財政政策と金融政策が含まれることを明らかにした。

原題:G-7 Pledges to Fight Virus Risks, Stops Short of Specific Action(抜粋)