[ワシントン 13日 ロイター] – 超党派の米非営利組織「責任ある連邦予算委員会」(CRFB)は13日、新型コロナウイルス感染拡大への対応で、米政府の2020年度の財政赤字は過去最悪の3兆8000億ドルに膨れ上がるとの試算を示した。対国内総生産(GDP)比率は18.7%となる。 

CRFBは21年度の財政赤字は2兆1000億ドルになると予想。経済が新型ウイルス感染拡大抑制策によるダメージから立ち直る中、財政赤字は25年まで平均1兆3000億ドルで推移するとの見方を示した。 

米財務省は10日、3月30日までの6カ月間の財政赤字が7440億ドルだったと発表。新型ウイルス感染拡大への対応策の影響は次回発表分から顕著に表れるとみられている。 

CRFBは、公的債務の対GDP比率が新型ウイルス感染拡大前の80%弱から、今年度末(9月30日)までに100%を超えると予想。「危機に対応するための一段の措置が導入されず、税制や支出に関する法律も現行通りに据え置かれるとの仮定に基づいているため、ほぼ確実に赤字額は過小評価されている」とした。 

CRFBの予想は、米経済が21年に力強く回復し、25年までには新型ウイルス危機前の状態に完全に戻るとの予測にも基づいている。こうした回復が現実のものとなれば、25年の公的債務の対GDP比率は107%になると予想。回復が緩慢になれば同比率は25年までに117%に達するとした。 

米財政赤字のこれまでの最高は09年度の14億1000万ドル