【イスタンブール時事】日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告がトルコ・イスタンブール経由で中東レバノンに逃亡した事件をめぐり、トルコで起訴されたプライベートジェット(PJ)運航会社の幹部だった男の口座に事件前、合計で約3300万円相当のユーロと米ドルが振り込まれていたことが分かった。トルコのメディアが起訴状の内容として、23日までに報じた。

 男はオカン・キョセメン被告(48)で、個人口座には昨年10月から12月にかけ、11回に分けて振り込みがあった。逃亡への協力に対する報酬の可能性がある。キョセメン被告は「別の仕事による報酬」と主張しているが、それを裏付ける書類はないという。

 また、キョセメン被告は昨年12月30日、ゴーン被告が使ったイスタンブールからベイルートに向かうPJに同乗し、機内で言葉を交わした。ゴーン被告がベイルートの空港で降りた後、ゴーン被告側から現金を受け取ったとみられるという。