• 死者の平均年齢は80歳、50歳未満はわずか1.1%
  • イタリア国立衛生研究所が広範囲にわたる研究成果を発表

イタリアで新型コロナウイルス感染症(COVID19)に苦しんだ圧倒的多数は、高齢者や基礎疾患のある人だった。同国保健当局が報告した。

  イタリア国立衛生研究所(ISS)は詳細な週次の報告を含む新型コロナの感染拡大に関するデータを調査し、広範囲にわたる研究成果を発表した。これによると、死亡した人の約96%には持病があり、平均年齢は約80歳だった。

  ISSのシルビオ・ブルサフェッロ所長は「新型コロナの感染者と死者には、基礎疾患を持つ高齢者が大半という共通項があることを今回の調査は示した」と、22日の会見で指摘した。

  ISSによると、感染確認者の平均年齢は62歳だったが、50歳未満はおよそ3割にとどまった。死者では年齢の偏りがさらに大きく、5月25日時点で50歳未満はわずか1.1%前後で、80歳超が57%余りに上った。今月新たに確認された感染者のほぼ半数は高齢者施設の入居者だったという。

  また、今月21日までの死者の約10%のサンプル調査に基づくISSの最新週次調査によれば、60%近くが3つ以上の基礎疾患に苦しんでいた。高血圧の持病があった人は68%余り、糖尿病は約30%、心臓病は28%だったという。

原題:Italy Says 96% of Virus Fatalities Suffered From Other Illnesses(抜粋)