• FOMC2022年までゼロ金利維持へ、米財務長官は追加対策に前向き
  • ファウチ氏警告、ゴールドマン商品部門好調、テスラ株が1000ドル台
A jogger runs in downtown New York, U.S., on Wednesday, June 10, 2020. New York City, which experienced the biggest and deadliest Covid-19 outbreak in the country, began reopening on June 8.
A jogger runs in downtown New York, U.S., on Wednesday, June 10, 2020. New York City, which experienced the biggest and deadliest Covid-19 outbreak in the country, began reopening on June 8. Photographer: Sarah Blesener/Bloomberg

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、「数百万人」もの労働者が何年も職につけないかもしれないと記者会見で述べました。良い意味で予想を裏切った5月の雇用統計については、「失業率の数字は失業の実態を十分に反映していない可能性が高い」と警告。労働市場が底打ちしたとの見方を否定しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

政策総動員を継続

米連邦公開市場委員会(FOMC)はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0-0.25%で据え置いた。資産購入に関して「少なくとも」現行ペースを維持するとしたほか、2022年まで政策金利をゼロ付近で維持するとの見通しを示した。パウエル議長は記者会見で、イールドカーブ・コントロール導入の是非についてはまだ答えが出ていないと述べたほか、大恐慌と今の状況では多くの相違点があると指摘した。

さらに資金投下へ

ムニューシン米財務長官は上院の中小企業起業家委員会で証言。米国に追加の経済対策が必要なのは「間違いない」と言明した。新型コロナウイルスの感染抑制措置で打撃を受けた小売りや旅行、レジャーなど特定の産業を重点的に援助することが重要だと指摘した。

悪夢はこれから

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、今回のパンデミックは自身にとって「最悪の悪夢」だと述べた上で、流行の終わりには程遠いとの見解を示した。新型コロナへの感染が「公衆衛生に関する対処のみで消え去ることはない」とし、「世界全体で何十億人分ものワクチンが必要になる」と述べた。

乱高下を味方に

ゴールドマン・サックス・グループの商品部門は、今年1-5月にトレーディングで10億ドル(約1070億円)余りを稼いだと、関係者が明らかにした。収入の大部分は原油取引によるもので、相場急落に備えたポジションが奏功したという。ゴールドマンの商品事業は、10年前には年間30億ドル前後の収入を稼いでいたが、近年は不振が続いていた。

破竹の勢い

米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価が上場後初めて1000ドルの大台に乗せた。ウェドブッシュのアナリストは、中国市場での「モデル3」需要拡大に言及し、「巨大な」市場機会やバッテリー開発努力を高く評価した。航続距離100万マイル(約160万キロメートル)のバッテリー発表は近いと、ウェドブッシュのアイブス氏はみている。

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