20日、米オクラホマ州タルサの選挙集会会場に到着したトランプ大統領(AFP時事)
20日、米オクラホマ州タルサの選挙集会会場に到着したトランプ大統領(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は20日、南部オクラホマ州タルサで約3カ月半ぶりとなる選挙集会を開き、民主党のバイデン前副大統領との対決が確定した11月の大統領選に向け本格始動した。新型コロナウイルスの感染拡大と人種差別抗議デモに対する強硬姿勢で支持率を落とす中、巻き返しを図ろうと攻勢に出た。

「バイデン氏優勢」相次ぐ トランプ氏のデモ対応響く―米大統領選

 「ジョー・バイデンの米国では、市民よりも略奪者や外国人犯罪者が権利を持っている」。トランプ氏は白人警官による黒人暴行死を受けて一部暴徒化した抗議デモへの民主党の対応を弱腰だと批判、「ホワイトハウスを死守しなければならない」と訴えた。

20日、米オクラホマ州タルサで、トランプ大統領の選挙集会に先立ち気勢を上げるデモ参加者(EPA時事)
20日、米オクラホマ州タルサで、トランプ大統領の選挙集会に先立ち気勢を上げるデモ参加者(EPA時事)

 トランプ氏は頻繁にバイデン氏に言及し、経済再開へ向けた積極性をアピールしようと努めた。「(投票日の)11月3日に愚かなことさえしなければ、米経済にとって来年は最高の年になる」と強調した。

 ただ、1万9000人収容のアリーナは空席が目立ち、支持者の熱気を見せつける思惑は外れた。コロナ感染や反対派との衝突を懸念した支持者が敬遠した可能性がある。

 入場者にはマスクが配られたが、着用していた人はわずかだった。十分な予防措置なしで強行された屋内集会をきっかけとした「感染爆発」を危惧する声も出ている。トランプ陣営でも20日、事前準備に当たっていたスタッフ6人の感染が判明した。