米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、新型コロナウイルスのワクチン開発が急ピッチで進んでいるからと言って、安全性が犠牲になっていることを意味しないと語った。

  ファウチ氏は5日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「現在の開発の速さは、試験開始前の段階でワクチンをどのように作ることが可能かについて技術的に進歩したことと大きく関連している」と述べた。

Health Agency Chiefs Testify Before Select Subcommittee On Coronavirus
アンソニー・ファウチ氏写真家:Erin Scott / Bloomberg

  新型コロナのワクチンが今年末か来年初めに市民が接種できるようになるとの見通しに、ファウチ氏はこれまで慎重ながら楽観的な見方を多くの場で示してきた。今回のインタビューでは、ワクチンの試験と製造の場所確保に前もって取り組むことにより、普及までにかかる時間をいっそう短縮できると語った。

  ワクチンの予防効果は少なくとも70%を期待したいと述べつつ、50-60%となる可能性の方が大きいとし、「それでもよしとするだろう」と自身の見解を語った。

原題:Fauci Says Fast Development of Vaccines Doesn’t Threaten Safety(抜粋)