[シカゴ 17日 ロイター] – バイオ医薬大手の米モデルナMRNA.Oのバンセル最高経営責任者(CEO)は17日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、70%を超える有効性が確認されれば、食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可(EUA)を求める考えを示した。
同ワクチンの後期臨床試験(治験)には、16日夕時点で2万5296人が被験者として登録しており、同社では3万人の登録を目指している。
バンセル氏はロイターに対し「中間結果で70、80、90%の有効性があると独立安全委員会によって判断されれば、承認(申請)を検討する」と表明。当該レベルの有効性が得られれば、最もリスクの高い人々の命を多く守ることができるため、医療従事者や高齢者など限定的な集団を対象にした緊急使用許可の申請を検討すると述べた。
ワクチンの承認には、プラセボ(偽薬)群との比較でワクチン接種群に少なくとも50%以上の効果が求められる。政府当局者によると、判断の基準となる感染例は最低150例で、ワクチン接種群の感染例がプラセボ群の2分の1以下に抑えられる必要がある。