全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)は9日、今年7月~10月末のサンマの水揚げ量を発表した。前年の2万299トンを大きく下回る1万2913トンで、過去最低の前年をさらに下回るペース。昨年まで水揚げ量10年連続日本一だった北海道根室市の花咲港など道内の水揚げ量も7915トンで、前年同期比49%減と歴史的不漁となっている。

 全さんまによると、花咲港の10月末までの水揚げ量は6341トン。これは前年同期比49%減だった。水揚げ量が減少している理由について、国立研究開発法人「水産研究・教育機構」は、海水温の上昇のほか、近海の漁場でマイワシが増え、エサとなる動物プランクトンを巡って競合することで、サンマが沖合に追いやられる「魚種転換」が起きている可能性を指摘している。

 一方、漁業情報サービスセンターによると、9日の全国の水揚げ量は今年最高の2191・2トン。花咲港でも500トンを超え、港はやや活気を取り戻した。同センターでは、現在の漁場が太平洋の公海から日本近海に近づきつつあるとみている。

 この日、約80トンを水揚げした大型漁船の船主(83)(根室市)は「(サンマが)ようやく日本海域に入ってきたが、それでも公海を行ったり来たりしている。魚体も大きかったと思えば、今日は少々小さかった。これからどうなるのか」と気をもんでいた。