【ニューヨーク時事】国連総会第3委員会(人権)は18日、拉致問題を含む北朝鮮による人権侵害を非難する欧州連合(EU)提出の決議案を議場の総意(コンセンサス方式)により投票なしで採択した。同種の決議案採択は16年連続。

 北朝鮮は決議案を「拒絶」。中ロなどはコンセンサスに加わらなかった。日本は例年EUと決議案を共同提出してきたが、昨年に続き今年もこれを見送り、決議案への賛同を示すにとどめた。

 日本政府関係者は「拉致問題解決に向けたメッセージを国際社会が継続して発出する重要性と現在の日朝を取り巻く諸情勢を総合的に勘案した」と説明。拉致問題で北朝鮮側の軟化を引き出したい狙いもあるとみられる。