政府は、年末までに検討中の「ミサイル阻止」の新たな方針の一環として、敵ミサイルの射程圏外から攻撃できる長射程巡航ミサイル(スタンド・オフ・ミサイル)を新たに開発する方針を固めた。地対艦ミサイルを改良し、艦艇や航空機からも発射でき、地上目標も攻撃できるようにする。来週にも閣議決定する。
長射程化するのは「12式地対艦誘導弾」。現在は百数十キロ・メートルの射程を、数百キロ・メートルまで伸ばす見通しが立ったという。一定のステルス性能を持たせる考えで、将来的には敵ミサイル基地などへの攻撃に活用することも可能とみられる。
防衛省は、来年度予算に335億円の関連経費を計上する。大型化や主翼の付加などの改良を重ね、5年間での開発完了を目指す。