【ワシントン時事】バイデン次期米政権の通商代表部(USTR)代表に、オバマ前政権時にUSTRで法律顧問を務めたアジア系のキャサリン・タイ氏(45)の起用が固まった。上院が承認すれば、有色人種の女性として初のUSTRトップとなる。貿易ルール策定で、日本など同盟国と連携して対中圧力をかける「中国包囲網」の構築を主導する。

次期米大統領報道官にサキ氏 広報チームはすべて女性

 次期政権の通商政策で、最大の懸案は米中摩擦への対応だ。タイ氏はかつて、USTRで中国関連の世界貿易機関(WTO)訴訟を担当。現在は下院歳入委員会で法律顧問を務めており、議会との調整力も買われた。

 バイデン氏は、中国に知的財産権侵害や違法補助金など不公正慣行の是正を迫るため、国際ルールの策定を目指している。両親が台湾出身で、中国語も堪能なタイ氏が適任と判断した。