米上院選のジョージア州2議席を確定させる5日の決選投票で、共和、民主党のどちらが議会の主導権を握るか決まる。民主党候補のジョン・オソフ氏およびラファエル・ウォーノック氏が、共和党の現職2人に勝つとすれば、ビル・ボールズさんのような有権者の行動も一因だろう。

  昨年11月3日の議会選の投票に続き、介護施設のシェフとして働く黒人男性のボールズさん(62)は、決選投票の期日前投票が始まると、その翌日の12月15日にアトランタ郊外グインネット郡の投票所に再び足を運んだ。民主党候補2人に投票するためだ。

  民主党が強力な組織的働き掛けを行い、潜在的有権者に自分たちの投票の決定的重要性について理解を促したこともあって、ボールズさんは2カ月で2回目の投票に赴くことを「強く望んだ」という。

  ボールズさん「われわれはそれが重要だと考えておらず、そのため黒人はかつて投票に行かなかった。黒人の命は大切でなく、黒人の有権者も大事でなかった。だが、今回はわれわれの投票が確実に変化をもたらすようにしたい」と語った。

  ジョージア州の州務長官からのデータを分析したところでは、決選投票では約300万人の有権者が期日前投票を済ませ、その数は共和党の現職デービッド・パーデュー議員を上院に送り込んだ2014年の選挙を既に上回っている。

  選挙情勢は終盤に入っても、パーデュー議員と民主党のオソフ候補、やはり共和党現職のケリー・ロフラー議員とウォーノック候補との間で、いずれも接戦が続いている。

原題:Black Voters Aim to Make Votes Matter in Georgia Runoffs (1)(抜粋)