【ワシントン時事】米与党民主党のマンチン上院議員は19日、バイデン大統領が行政管理予算局(OMB)長官に指名したタンデン氏の承認に、反対を表明した。上院(定数100)は与野党が同数のため、身内議員の造反で、議長を兼ねるハリス副大統領が賛成しても承認に必要な過半数に届かない可能性が出てきた。政権は出だしでつまずきかねない状況だ。

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 OMB長官は政権の予算編成などを指揮する要職。承認に失敗すれば、巨額の環境インフラ投資などを公約に掲げるバイデン政権には痛手だ。バイデン大統領は同日、「タンデン氏は承認される」と語り、指名撤回はないと強調した。

 マンチン議員は民主党でも保守色が強く、リベラル派のタンデン氏が過去にツイッター上で共和党を激しく攻撃する投稿を繰り返した点を問題視。声明で「党派色の濃過ぎる発言は(共和党)議員との関係維持に有害」と非難した。